アルピニスト・野口健 マナスルと富士山の同時清掃登山を開始

 世界7大陸最高峰最年少登頂記録を達成した事で知られるアルピニストの野口健さんは昨年、マナスルと富士山の同時清掃登山を行うと発表していましたが、いよいよ4月10日にマナスル清掃登山に向け出発するようです。
 マナスルは標高8163メートルのヒマラヤにある名峰ですが、1956年に日本隊が世界初の登頂に成功した記念すべき山です。しかしエベレストや他のヒマラヤの山同様に、世界中から集まる登山家が置き去りにしたゴミの山が問題になっていました。野口さんは登頂50周年に当たる今年の4月から2ヶ月かけて、ゴミ拾いをしながら頂上を目指すそうです。今回のマナスル隊は29人編成で、ゴミ回収目標は5トンです。
 一方、山麓での廃棄物の不法投棄など、ゴミ問題が深刻な富士山でも5月3日と4日に、野口さん自ら校長を務めるNPO富士山クラブ「もりの学校」を前線基地とし、同クラブと連携して1000人程度のボランティアを募集し、ゴミ回収20トンを目標に清掃活動に取り組む予定です。
 野口健さんはこれまでも、世界最高峰エベレストや富士山で清掃登山活動を続けてきましたが、今回はエベレスト清掃登山に参加したシェルパからマナスルの清掃登山も依頼されたことと、5カ年計画で進めている富士山のゴミ一掃活動をドッキングさせたもので、その行動力にはただただ感心するばかりです。このサイトでも富士山の世界遺産登録に関しては、単に文化遺産への登録を目指す「富士山を世界遺産にする国民会議」の運動に疑問を持ち、本当に富士山をゴミの無い綺麗な山にしなければ世界遺産登録の価値が無いと言ってきましたが、野口さんも同じ思いで、先頭に立って活動しているようです。
 今後の野口さんの活躍に期待しましょう。
    野口健公式WEBサイト http://www.noguchi-ken.com